不妊の原因:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)|大阪の不妊鍼灸専門鍼灸院

不妊症・不妊治療について

不妊の原因:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS:polycystic ovarian syndrome)とは

通常の排卵:一度の月経で卵巣内に10個以上の卵胞が育ち、最終的に一個が20mmに成長、一個の卵子が排卵
PCOS:たくさんの卵胞が10mm以下で発育を停止、卵巣の表面が厚く硬くなり、排卵が起こりにくい
排卵障害により月経不順や無月経となり、不妊症の原因にもなる
PCOSは高プロラクチン血症を伴うことも多く、排卵障害や黄体機能不全が起こりやすい


PCOとPCOSの診断
以下の3つの診断基準をすべて満たす場合をPCOS、満たさない場合はPCOと呼ぶ
 1、月経異常(月経不順、無月経、無排卵月経)
 2、多嚢胞卵巣の超音波所見(ネックレスサイン:小さな卵胞が卵巣の中でネックレスのよう並ぶ)
 3、血中の男性ホルモン高値、または、FSHは正常かつLHが高値(FSH<LH)※月経3日目

その他の所見・診断
・卵巣の腫大
・卵巣の表面(白膜)の肥厚・硬化
・LH-RH負荷試験

自覚症状
・排卵障害による月経不順(39日以上)や無月経
・にきびが多い
・毛深い
・声が低い
・肥満(日本人は比較的少ない)
・不妊
 症状の数は様々ですが、PCOSでも自力排卵が可能なら自然妊娠を望める

原因
様々な説があり、明確な理由は解明されていないが、内分泌異常や糖代謝異常が濃厚とされる
 ・脳下垂体から出るLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)のバランスの乱れ=LHが高い
 ・血糖値を下げるホルモン(インスリン)の増加=男性ホルモンの増加

不妊治療
PCOについての根本的な治療法はまだわかっておらず、
多くの場合、排卵障害により不妊症になるため、排卵障害を治療することが重要
 ・肥満の場合は減量が最優先
 ・自然排卵が可能ならタイミング法人工授精
 ・経口の排卵誘発剤(クロミフェンなど)
 ・hMG-hCG療法(注射) ※卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を起こしやすいため注意が必要
 ・体外受精、顕微授精
 ・メトフォルミン 肥満や糖の代謝異常の場合(下記参照)
 ・腹腔鏡下卵巣焼灼術 レーザーや電気メスで卵巣の表面に穴を開けて排卵しやすくする方法
 ・カウフマン療法 ホルモン剤やピルなどを使用し、月経を周期的に起こす治療(3~6ヶ月)

インスリン抵抗性
インスリンは膵臓からでるホルモンで、血糖値を下げる役割
肥満や糖尿病のある方はインスリンの使い過ぎにより、インスリン抵抗性(糖を下げる作用が弱くなる)がある
インスリン抵抗性があると男性ホルモンが多くなり、排卵異常が起こると考えられ、
メトフォルミン(インスリン抵抗性改善薬)によって、糖を下げることで排卵率を増加させる

併せてお読みください
PCOSとAMH