不妊の原因:高プロラクチン血症|大阪の不妊鍼灸専門鍼灸院

不妊症・不妊治療について

不妊の原因:高プロラクチン血症

プロラクチン(PRL)とは

脳下垂体から分泌されるホルモンで「乳汁分泌ホルモン」とも言われ、妊娠後期から出産後に増える
乳腺を刺激して乳汁を分泌、月経・排卵を抑制して妊娠しないようにする働き

高プロラクチン血症とは

妊娠・授乳期以外でプロラクチンが過剰に分泌され、血液中のプロラクチン値が高くなる疾患
体が妊娠中・授乳中と勘違いし、月経不順、排卵障害、着床障害などを起こして不妊・流産の原因となる
高プロラクチン血症は多嚢胞性卵巣(PCO)に合併する場合もある

潜在性高プロラクチン血症
プロラクチン値が正常でも、乳汁漏出・月経異常・不妊などの症状がある場合、
負荷試験(TRHテスト)をおこなうとプロラクチン値が高くなる→潜在性高プロラクチン血症と診断
夜間、ストレスを感じた時、などのプロラクチンが高くなる疾患


症状
・月経不順(稀発月経、無月経)、無排卵、母乳が出る、不妊症、流産
・基礎体温が二相性にならない

検査方法 ※時間帯や月経周期でも変動が大きいため、病院が指定する日時におこなう
・血液検査でプロラクチンの血中濃度を測定
 (潜在性高プロラクチン血症が疑われる時は負荷試験もおこなう)

プロラクチンの正常値・治療基準
 30ng/ml以下 正常値
 31~50ng/ml 症状がある場合は服薬、期間をあけて再検査
 51~99ng/ml 症状がない場合でも服薬、期間をあけて再検査
 100ng/ml以上 下垂体腫瘍検査(MRI)の結果によって服薬か手術、定期検査

原因・治療法
 基本治療:プロラクチンの分泌を抑制するドパミン製剤の服薬(パーロデル、テルロン、カバサールなど)

1)薬剤性によるもの
ピル・胃潰瘍・抗うつ剤・降圧剤などの薬の副作用でホルモンバランスが乱れて起こる
→原因となる薬の服用を中止するか、それに代わる薬に変更
 それができない場合、ドパミン製剤の服薬

2)脳下垂体の腫瘍によるもの(プロラクチノーマ)
プロラクチンが分泌される下垂体に腫瘍・腺腫ができ、プロラクチンが異常分泌される病気
大きな腫瘍になると頭痛・めまい・吐き気・視野狭窄・視力低下などを伴うことがある
20~30代の女性に多く、ほとんどが良性腫瘍
プロラクチン値が100ng/ml以上の場合はMRIなどの画像診断
 ・小さい腫瘍→ドパミン製剤の服薬
 ・大きい腫瘍→手術療法で摘出
 ・放射線療法→腫瘍を縮小させるため放射線をあてる 効果発現が遅いため、あまりおこなわない

3)視床下部の異常によるもの
脳下垂体を調整する視床下部に腫瘍などの異常がある場合
→ドパミン製剤の服薬、腫瘍に対する治療

4)甲状腺機能低下症によるもの
甲状腺ホルモンの分泌を増やすために視床下部からの指令が強くなり、プロラクチンの分泌も促進されてしまう
→甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモン(TSH)の検査をし、それに合わせた薬を服用

5)機能性によるもの(原因不明、ストレス)
明確な原因がない場合、ストレスが原因のことも多い
ストレスで自律神経が乱れ、ホルモンバランスも崩れてプロラクチンの分泌にも影響を及ぼす
→代表的にはプロモクリプチンの服薬(プロラクチンを低下させる)

不妊治療
月経・排卵が起こらないと不妊治療は難しく、着床しにくいという症状もあるため、
まずは高プロラクチン血症を治療して数値を改善し、月経や排卵を整えることが重要
規則正しい生活習慣、ストレスの緩和、体を温めるなど、ホルモンバランスを安定させることも大切

妊娠後
一般的には妊娠したら薬剤は中止
流産を繰り返している、下垂体腫瘍が大きくなる、などの場合、服薬を継続することもある

男性の高プロラクチン血症
薬の副作用でプロラクチンの分泌が促進され、性欲減退などが起こることがある
男性のプロラクチンの正常値は16ng/ml以下、男女の比率は1対8